関東だけでなく、全国的にも有名な亀山ダム。
たまたま地形や気候、水質などが恵まれているからではなく、地道なアナログな取り組みによってそのフィールドが維持されています。
今回もそんな取り組みの一つを紹介させていただきます。
ライブウェル禁止期間とは
あらためて亀山とは?
関東を代表するメジャーフィールド、亀山湖(亀山ダム)。略して、単に “亀山” とよく呼ばれています。
房総半島に存在する千葉県最大のダム。10年の歳月をかけて1981年に完成し、現在に至るまでバスの人気フィールドとして全国的にも有名です。
周辺には温泉やキャンプ場、宿泊施設などもあり、釣り人だけではなく多くの観光客などにとっても魅力的な名所になっています。
だいたい場所はこのあたり。
アクアラインなどができたこともあり、東京都心からも1時間ちょいで到着する大自然フィールド。週末だけでなく、平日も数多くのバサーが浮いています。
豊かな木々、ひたすら続くオーバーハング、断崖絶壁、立木・・・などバス釣りする方であればだれもが興奮するようなロケーション。
1年中、ほぼ毎週プチトーナメントやローカル大会なども開催されているほどに、バス釣りが盛り上がっているフィールドでもあります。
詳しくは千葉県公式HPもご覧ください。
ライブウェル禁止期間へ
現在、2016年4月15日~5月15日までの1ヵ月間、ライブウェルの使用・持ち込みが禁止されています。
目的は、スポーニング期のバスを保護するため。
ご存じの通り、現在の日本ではブラックバスの放流が法律で禁止されています。(河口湖などの特例を除き)。
亀山ももちろん放流禁止されているので、バスの個体数を増やす方法は、いま既に亀山に生息しているバスが繁殖することによる自然増に期待するしかありません。
数年前から始まった取り組みであり、周辺の各ボート屋さんでも積極的に呼びかけをされています。
定番どころのつばきもと、よりとも、のむらボートなどでも公式HPトップページに『4/15~5/15までライブウェル禁止』と明記されています。
亀山のお隣、片倉ダムでも同期間は禁止しています。レンタルボート笹川のHPに書かれています。
提供側と使用側、双方の理解と協力
もともとポテンシャルの高い亀山ダムですが、特にここ最近、関東フィールドとは思えないようなビッグバスの釣果報告が続いています。
先日もご紹介させていただきましたが、今年になってからはすでにロクマルが複数本も出ているのです。
関東エリアにおいて、他を圧倒するような釣果を出している亀山ダムですが、ライブウェル禁止区間が設定されていることも、どう考えても絶対的に貢献しているはず。
スポーニング中の個体は弱っていることが多く、釣るだけでもいつも以上にダメージ消耗が大きい、ストレスがかかりやすい、リリースしたとしても同ポイントから遠く離れると産んだ卵の場所(ネスト)へ戻れない、などの話をよく聞きます。
せめてそんなスポーニング期はライブウェルを禁止し、懸命に呼びかけているボート屋さんや亀山周辺地域の方々。そして、そのルールをきちんと守る亀山アングラーのみなさん。
まさに "提供側(ボート屋さん)" と "使用側(釣り人)" の両方の理解と協力によって、スポーニング期のバスを守り、すぐに結果が出るわけではないものの、時間を掛けながら個体数の維持、増加への繋がっていくのではないかと思います。
個人的にも時々行かせてもらう亀山ダム。デコることも全然ありますが、それでもやはりあのフィールド周辺から感じることのできる『バス釣りウェルカム感』と、豊富なバスの数はとても魅力的です。
関東のとても貴重なこのフィールド、亀山ダム。みなさんで協力しながら、守っていきましょう。