ルアーのいちジャンルとしてまで確立した虫系ルアー。
虫パターンとして、夏場では欠くことができないほどになりました。これからのシーズン、虫パターンを試してみる方も多いのではないでしょうか。
自分自身の整理・メモ的な意味も含め、いま発売されている虫系ルアーをまとめてみました。主要(と思われる)なものを中心にピックアップしていますが、まだまだ抜け漏れありますので、ご参考程度にお願いします。
ハードルアー編
ティムコ「シケイダー」シリーズ
虫系としては定番のティムコのシケイダーシリーズ。今ほど虫パターンが確立されていない時代、10年近く前から同シリーズは存在しています。サイズ違いや派生系などさまざまなラインナップありです。
メガバス「シグレ」シリーズ
同じく10年ほど前にはすでにリリースされていた虫系。ダブルフックの向きを変えることにより、多少のゴミエリアを攻めることも可能。個人的に僕もデビュー頃から愛用しており、特にFF(ファーフィニュッシュ)という裏側に毛が生えているカラーがお気に入り。最近はタイニー版も登場。
メガバス「ビートルX」
同じくメガバスの虫。セミ系のシグレとは違い、こっちはカナブンみたいな甲虫系。形は似ていますが、実際に使ってみると違いあり。シグレが優しく水面をサラサラと泳ぐのに対し、ビートルXは水噛みが良く、軽くかき回しながらドバドバと泳ぐ感じ。
デュオ「真虫」
これも虫系ハードルアーとしては結構定番(さっきから定番ばかり続いてますが)。シンムシ。横から飛び出すラバーレッグが水面で微波動を発生させたりしてバスを誘います。セミ系ですが、スズメバチやバッタ、かえるなどのカラーも。最近、フェザータイプの限定モデルも登場。
ジャックソン「生蝉」
脚なども一本一本再現されたリアルなセミルアー。両サイドに羽がついていますが、巻いてもノイジーのように動くことはありません。敢えてのことで、本来のセミがしない動きは排除されています。
フィッシュアロー「カバーシケーダ」
フロッグタイプなのですが、ワームではないので今回はハードルアーの方に分類。ご覧のとおり、フロッグのようなフックなので、ウィードレス効果に優れています。ビッグ、レギュラー、ベイビーの3サイズあり。
ジークラック「ラジャボーン」
ジークラックの変わり者。ハードルアーですが、トレブルフックなどは一切付いておりません。背中部分にマスバリをちょん掛けして使います。大小の2サイズあり。
T.H.tackle「濱虫」
いろいろと奇抜なルアーを生み出しているTHタックルさんの虫系。チャターブレード付きです。チャターベイト(ブレーデッドジグ)のように巻いて誘うことはもちろん、その場一点シェイクなどでも誘えるという。
フレッドアーボガスト「ジッターバグ」
不朽の名作、ジッターバグ。小型ノイジーであり、一般的には虫系ジャンルではないですが、強引にここに羅列。今から約80年前の1938年に誕生。以来、世界中でいまだに名作中の名作として活躍しています。泳がせてみると、その細かい首振りはまるで虫のよう。タダ巻きでも、シェイクでも誘えます。
ソフトルアー編
バークレイ「青木虫」「キング青木虫」
ワームの虫系としては定番中の定番。名前からもわかる通り、国内最強を誇る青木大介さんによって生まれたルアー。中空ボディの1.5インチ、かなり軽量なのでキャストしにくいこともあるのですが、食わせる力はすごいです。シェイクや落ちパク、ちょうちんで食ってくることはもちろん、放置してても食ってくることもあるくらいです。最近はでかいキングサイズも登場。
ジャッカル「活虫」
同じく定番の活虫(イケチュウ)。脇から出ているラバースカートは中空になっています。細かくシェイクすると、浮いている脚だけユラユラと動かすこともできたり。ボディ自体の浮力は強すぎないので、バスの吸い込みの良さにも定評あり。
O.S.P「オリカネムシ」「オリカネムシダディ」
オリキン(折金一樹さん)によって生まれた虫系。ワーム自体は中空で、付属する専用フローティングフックを中に通して使います。脚の付け根あたりにあるバリのおかげで、各脚が絶妙に浮き続けます。ガード付きなので、多少のゴミも行けますし、ちょうちん狙いの小枝めがけてのキャストでも引っかかりにくいです。でかいサイズのダディもあり。
イマカツ「風神スパイダー」
誕生したのは10年くらい前ですが、いまでもトップクラスに人気を誇る虫系ワーム。シルエットと脚の浮き方(波紋の出し方)にキモがあるらしく、超ロングステイ、放置してるだけでもバスが浮いてきて、そのまま迷うことなく食うとの評判もあったり。
レインズ「インセクター」
ストレートワーム「スワンプ」などでお馴染みのレインズの虫系。浮力はほどほどなので、フックサイズをミスると沈むこともあるようですが、その分バイト時の吸い込みの良さにも貢献。良心的な価格設定も◎
イッセイ「ビビビ蟲」
村上晴彦さんによって生まれた、ヤゴをイメージされた虫系。付属の浮力体を挿入したりすることによって、状況に応じて好みの浮力にできるという構造。ペンシルのように軽くドッグウォークすることも可能。
フィッシュアロー「エアバッグバグ」
イモグラブにラバーを刺しただけにも見えるかもですが、実は中空になっており高浮力。そしてバイトがあった時には容易に潰れるようになっているので、フッキングにも貢献。大中小の3サイズあります。
ガンクラフト「ビッグスパイダー」シリーズ
意外と(?)ガンクラフトからも虫系ワームが出ています。その名の通り、クモ型。10本の脚は、わずかな水流にも反応し、微波動を発生。トップだけでなく、たしか吉田撃さんはダウンショットでもこれを使ってような。名称的には矛盾していそうな、ビッグスパイダーマイクロという小さいモデルもあり。
ビバ「生ガエル」
名前的にはカエルですが、フロッグではなく、形状や動き的に虫系として分類。足の先端にはウェイトが入っており、ひっくり返りにくくなっています。見た目もリアルで小粒なカエル。エラストマー素材でできているので、脚などはよく伸びます。
デュオ「忍虫」
定番ハードルアーの虫系「真虫」を出しているデュオの、ソフトルアーの虫系。浮きすぎず沈みすぎずの絶妙なフローティング具合を出すために、ソルトが入ってます。また天然ファイバーも混ぜ込められています。その名の通り、忍び寄る虫。
スミス「モッサ」
表面張力を失った虫(死にかけている虫)には魚が興味を持ちにくくなることから、表面張力を維持できることを重視したとか。14本もの脚がそれぞれ表面張力を生み、落水昆虫ならではの浮力を発生。キャストしやすくするために、重心は後方に。
ジャクソン「ムシイイィィン」
エグシュン(江口俊介さん)が手がけた虫系ワーム。全長30mmほどの割りには太めボディーで、飛距離を稼げるようになっています。とは言っても浮力を出すためにボディは中空。肉厚なのでワーム持ちはいいとか。
デプス「ケロムシ」
ビッグベイトなど強い釣りのイメージが先行するデプスですが、今年2016年に虫系ワームが誕生しました。名前からも察せる通り、カエルっぽくもあり虫っぽくもありな形状。スナッグレス性能が高いので、ブッシュ奥やちょうちん釣りがしやすくなっています。
ダイワ「ドラウンシケーダII」
あまり知られて内容が気がしますが、意外と(?)ダイワからも虫系ワームが出ています。中空ボディのリアルなセミ型。フックを頭から刺してもケツから刺しても、どっちからでも使える万能さ。でもダイワにしてはちょい高めな気がする価格設定。
イマカツ「三原虫」
2015年クラシック覇者である三原直之さんがシークレットとして使っていた虫系ワーム。虫系ワームとしてここに取り上げさせてもらいましたが、三原さんの狙いとしては「エビのホバリング」アクションだとか。マス針のちょん掛けで、サイトフィッシングなどにも強いそうです。
ムシガエル
ジークラックの2016年新作、その名の通り虫にも蛙にも似せることができるフローティングワーム。日本の長いラバーが泳ぐカエルの足を模しているとか。素材自体が浮力を持っているので中空にする必要はなく、結果的に自重を持たせることができているというもの。
最後に
こうしてまとめてリストアップすると、各社から様々な虫系が出ていることが改めてわかります。
全メーカー全ルアーを確認しているわけではないのですが、ソフトルアーが大半を占めるような傾向でしょうか。
これでもまだまだ抜け漏れはありますので、順次追加・更新していきます。