すっかり年末ですが、この夏に実はある資格を取りに行ってました。
ボートフィッシングをやる方なら一度くらい「取ってみようかな~。」と思ったこともあるのではないでしょうか。そう、船舶免許です。
今回は(と言っても夏の話ですが)ヤマハさんの「スマ免」というコースで船舶免許を取得してきましたので、その時のことを簡単にレポートさせていただきたいと思います。
船舶免許について
「スマ免」についてさっそく紹介させていただこうと思ったのですが・・・
その前にまず初めに、船舶免許について超基本的なことを紹介させていただきます。
これから船舶免許を取ろうと考えている方のために。
免許の種類
船舶免許の種類については現在(2016年12月時点)は、以下の4種類です。
種類 |
航海区域 |
船の大きさ |
備考 |
1級免許 | 無制限 | 20トン未満 または 24m未満 |
水上オートバイは操船不可 |
2級免許 | 平水区域および陸岸より5海里以内 | 20トン未満 または 24m未満 |
水上オートバイは操船不可 |
2級(湖川)免許 | 湖・川および指定区域 | 5トン未満・エンジン出力15kW未満 | 水上オートバイは操船不可 |
特殊小型免許 | 陸岸よりより2海里以内 | 水上オートバイ |
ー |
※最新情報については、日本海洋レジャー安全・振興協会公式サイトにてご確認ください。
バス釣りのために船舶免許を取るのであれば、「2級免許」で十分かと思われます。もちろん海でも乗りたいのなら1級を取る必要ありますけどね。
2級免許があればバスボートも乗れますし、大きいサイズのレンタルボート(12フィート以上)にも乗れるようになります。
私も今回は2級免許を選択しました。
試験内容
2級免許の試験内容は以下の通りです。
◆学科試験(70分)
マークシートの選択式。50問中33問正解で合格。
◆実技試験(およそ30分ほど)
小型船舶の取り扱い、基本操縦、応用操縦。300点中210点で合格。
これらの2つの試験に合格することと、身体検査(視力や聴覚など)に合格することで、船舶免許を取得することができます。
ヤマハの「スマ免」とは
さてここから本題。「スマ免」とはどんなものなのでしょうか?
ヤマハさん公式サイトには以下のように説明されています。
スマ免は、パソコンやタブレットで学科講習を受講して2級ボート免許取得を目指すコースです。
過去問や暗記対策、試験シミュレーションで学科試験合格をサポート!スマートフォンアプリを利用すれば、スキマ時間を利用してのスキルアップが可能です。
好きな時間に、好きな場所で学習出来る「スマ免」は、忙しいあなたにもぴったり!
とのことです。
ものすごく噛み砕いて一言で言えば、『学科は自分でオンライン学習、実技はみっちり教えます!』というコースです。
学科は自分でオンライン学習、とは言っても完全放置されるわけではなく、しっかりとスマホやPCのオンライン教室をヤマハさんが用意してくれるので安心です。
「いつでも、好きな時に」学科をオンライン学習することができるので、忙しい日々の中でも自分のペースで進められるのが嬉しいですね。
単にオンライン学習を受けられるだけでなく、過去問500問を解いたり、試験シュミレーションができたりととっても充実しています。
スマ免には「スマ免レギュラー」と「スマ免1日」の2種類のコースが用意されています。
スマ免レギュラーは1日目に実技講習、2日目に学科試験と実技試験。スマ免1日は実技講習・学科試験・実技試験をすべて1日で完結させるというコースです。
今回の私は「2級スマ免レギュラー」に申し込んでみました。
「スマ免」に実際に申し込んでみた
ということで実際にヤマハさんの「スマ免2級コース」に申し込んでみました。
申込み完了後、数日でヤマハさんから以下のようなモノが送付されてきます。
中身は何かっていうと・・・
このような実技(つまり実際の操船ですね)の方法や、試験での重要ポイントが載った冊子。そしてロープ。
実技試験の中には船を操縦するということだけでなく、ロープワークと呼ばれる船を係留するための専門的な結びができるか、ということも試験対象になっています。
全部で10個近くあるのですが、もやい結びは聞いたことある方も多いでしょう。これも船を係留するために使える基本的なロープワークのひとつです。
これら送られてきた冊子を、実技講習に行く前には一通り目を通しておくと良いと思います。簡単な予習ですね。
実技講習
概要
実技講習はあらかじめ設定された日時・会場から選択することができます。
私は8月のある日、羽田会場を選びました(会場の様子は上記写真のような感じ↑)。到着すると、私を含め実技講習に来ている方は全部で4名ほど。
スケジュール的には以下のような流れでした。
9:00~11:00 点検、ロープワーク
11:10~12:30 基本操船
12:30~13:30 昼休憩
13:30~15:00 応用操船
15:10~16:10 離着岸
16:10~17:00 まとめ
朝から夕方までみっちりと詰まっています。
ロープワーク
実技講習の中で、意外にも大切だなと感じたのがロープワーク。
冊子にも一応この通り手順が書いてありますが、よくわからない。。
釣り糸を結ぶのもそうですが、イラストなどで見てもよく理解できないこともあると思います。
このロープワークも冊子を見るよりも、教官に教えてもらいながら覚えるのがもっとも早いですし確実です。
羽田会場には外にロープワーク練習台があるので、私はちょっとした休憩時間などに何度か練習したりしていました。
他の結び方は家でも練習できますが、特に「クリート止め」という結び方については、会場で練習しておいた方がいいかもしれません。
クリート止めはクリート(矢印のT型っぽい突起物)が必要になるのですが、家だと代わりになるモノが見当たらないですからね。
何回も何回もトライして、この日だけでマスターできるように練習しておくのがいいと思います。
わからない or 忘れてしまっても、教官に聞けば優しく教えてくれました。
点検・整備
点検・整備は、出船時などの大切な作業です。
自動車免許を持っている方ならわかると思いますが、車も(本来は)発進時に「エンジンよし!」などと点検・点呼してチェックしますよね。
“あのような” 感じのことを船に対してもやります。
あのようなこと、と言っても車とは全くチェックポイントや方法が違いますので、ここは実際に教官に教えてもらいながら覚えていきましょう。
事前に送付されてきた「実技チェックリスト」という冊子にメモしていくといいと思います。
実際に試験によく出るチェックポイントなども教えてくれます。
あとから復習できるように汚くてもいいので(自分が読める程度に)、とりあえずどんどんメモっていくのがいいと思います。
操船
そしていよいよ操船。言うまでもなく、試験合格のためにはとっても大切。
結局どれも大切なわけなんですが、やはり操船に関してはもっとも大切。絶対にここでしか練習できません。最初で最後の練習でもあります。
発進、後進、停船、旋回、着離岸、人命救助・・・など様々な操船方法がありますが、教官が丁寧に教えてくれるので大丈夫だと思います。
不明点や聞き漏れはそのままにするとモヤモヤするだけなので、タイミングを見計らって教官にしっかりと質問してクリアにしておきましょう。
学科はオンライン学習
概要
上述した通り「スマ免コース」の場合は、学科は自分でオンライン学習することになります。
申込後、ログイン情報が送られてきますので、専用アプリやPCサイトを使って学習できるようになります。
【参考】スマ免用アプリ iOSの方はこちら/Androidの方はこちら
最近だと学生の塾もオンライン化していますね。映像授業おすすめランキングのサイトもあります。
ポイント
ここで紹介する学科試験においてのポイントですが、人それぞれ向き不向きがあると思います。
以下は私の方法・流れですので、あくまで参考程度にしてくださいね。
いきなりメインである「学科講習講座」を受けるのもアリですが、かなり膨大な量があり、打ちのめされます。
1、まずは「試験シュミレーション」にチャレンジ
→常識問題も多いので、ある程度はわかります。
2、解けなかった問題(テーマ)のみを「学科講習講座」で勉強
3、『ある程度OKかな』と思ったら、再び「試験シュミレーション」
4、また解けなかった問題(テーマ)のみを勉強
5、「練習問題(過去問500問)」を最後まで解く ×3
→いつも間違える問題をピックアップ
6、試験会場までの移動中にアプリで「練習問題」をやり続ける
私はこのような流れで学科を勉強しました。正確に計ったわけではないですが、学科勉強に費やした時間はたぶん8~10時間くらいだと思います。
過去問は計3回くらいはやりましたが、やっていくうちに傾向がわかり、正答率も上がっていきます。
試験直前では上記5でピックアップしたいつも間違える問題10個くらいに絞って復習・暗記しまくっていました。
実際の試験でも過去問と同様の問題が8割くらいあったので、絶対に過去問はやっておいた方がいいです。
試験日当日
試験日当日は、全部で30名くらいの受験者がいたような記憶です。そのうち女性も5人くらいいたのが印象的。
身体検査(5分くらい)→ 学科試験(70分)→ 実技試験(40分くらい)
の順に受け、お昼過ぎには終了。
合否発表
合否発表は試験日から1週間後くらいに、ネット上で行われます。
日本海洋レジャー安全・振興協会公式サイトの「合格発表速報」に、自分の受験番号があれば無事合格。
その後、ヤマハさんを通して正式に船舶免許が送付されてきます。
こうして、晴れて2級船舶免許をゲット!!
まとめ
ということで、簡単ではありますが「スマ免」の流れとポイントを紹介させていただきました。
学科は自分で時間確保する必要がありますが、実技講習と試験を合わせても2日で船舶免許を取得することができました。
今回の私は羽田(東京)で取りましたが、「スマ免」開催場所は以下の通り全国各地です。
【北海道】小樽
【東北】仙台・猪苗代
【関東】東京・神奈川・茨城・群馬・千葉
【中部】愛知・岐阜・三重・静岡・福井・石川
【関西】大阪・兵庫・和歌山・滋賀
【中国】岡山
【九州】福岡
船舶免許取得を考えている方、これまで以上にボートフィッシングを楽しみたい方は、選択肢のひとつとしてヤマハさんの「スマ免」も検討してみてもいいかもしれません。
マイペースで学科勉強でき、拘束時間が非常に少なくサクッと船舶免許取れちゃうのが魅力的だと思います。