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「ダーウィンの悪夢」を見てみた。ナイルパーチを取り巻くアフリカの現実。

2014/07/20

本日もhebinumaをご覧いただき、ありがとうございます。

今回は、初めて映画について書いてみようと思います。単なるアクション映画とかだったらもちろんhebinumaでは書きません。「ダーウィンの悪魔」だから、書きます。

多少ネタバレもあります。

 

ナイルパーチから始まる悪夢

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こちらです。
ダーウィンの悪夢」。
ドキュメンタリー映画、ノン・フィクションです。

舞台(撮影地)は、世界第2位の大きさを誇る湖、アフリカのヴィクトリア湖の港町。『ダーウィンの箱庭』とまで呼ばれていたヴィクトリア湖の生物多様性が、ある種の魚の放流によって、その多様性と生態系が一気に崩れていく。

そのある魚が、ナイルパーチです。
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ナイルパーチは、肉食で獰猛、1m~2mと巨体であるため、ルアーフィッシングの対象魚として知られています。この強烈な引きを体験できるナイルパーチを求め、世界中からアフリカに釣り人がやってきます。日本の釣り旅行会社でも、だいたい、このナイルパーチツアーがあったりするくらいです。

このナイルパーチは、もともとはヴィクトリア湖には生息していませんでしたが、何者かによって50年前に放流され、どんどん繁殖。現在では、在来種を食い荒らし、ナイルパーチだらけの湖になってしまったヴィクトリア湖。もちろん生態系は崩れました。

ナイルパーチは、白身魚としてヨーロッパでは非常によく食べられているらしく、ヴィクトリア湖ではナイルパーチ漁業が始まり、ヨーロッパ諸国への大量輸出が始まります。

ところが、この“ナイルパーチビジネス”にある疑惑が浮上したのです。

ナイルパーチビジネスの裏側とは?

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幸か不幸か、勝手に放流されたナイルパーチによって、ヴィクトリア湖の港町の一部の人はビッグマネーを得られるようになりました。

しかし、このナイルパーチビジネスには、闇の取引が隠されていたのです。ヴィクトリア湖(アフリカ)からはナイルパーチをヨーロッパに輸出。そして、ヨーロッパからアフリカへはあるモノを秘密裏に輸出していたのです。

武器です。

コンゴ内戦や国外戦争のための武器や弾薬です。

映像内には、ナイルパーチのことは積極的に放す人々が多いですが、「ヨーロッパから送られてくるモノは何か?」については口を閉ざす人が多いのです。darwin_s_nightmare

秘密裏の取引、暗黙の了解、賄賂・・・・・そんな匂いプンプンです。

ナイルパーチビジネスは、戦争や内戦を助長していただけではなく、貧富の差をも拡大していました。

時折映し出される、ストリートチルドレンや売春婦、小競り合いなどは、とても日本では考えられないような光景です。衝撃を受けます・・・。

外来魚によって新ビジネスが生まれ豊かになった半面、もう一方では生態系が崩れはじめている。ルアーフィッシングの対象魚。ということが、とても強く僕の心を刺してきましたので、この映画を紹介させていただきました。

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素人のくせにこんな長文になってしまいましたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございます。これを読んでみて、もし興味が少しでも出てきたのであれば、是非ともDVDで見てみてください!ツタヤでも100円でレンタルできますので!

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